もくじ
2020年3回目のGoogleコアアルゴリズムアップデート実施
日本時間の2020年12月4日(金曜日)に今年3度目となる、グーグルのコアアルゴリズムアップデートが実施されました。
アルゴリズムのアップデートのロールアウトはGoogleの公式twitterアカウント「Google SearchLiaison(@searchliaison)」でもアナウンスされています。
その内容は下記の通りです。
コアアルゴリズムアップデートについては、Googleの金谷武明さんも引用リツイートする形で言及されています。
続けてのツイートにあるように
「通常のコア アップデートと同様、ロールアウト完了には 1、2 週間かかる予定です。」と話されています。
今年2020年のコアアルゴリズムアップデートとしては、1月13日~の1回目、5月5日~の2回目につづいてになります。
前回、5月のアップデートの際、検索順位が上昇したサイトでやっていたことについては下記のブログをご覧ください。
2回目から7ヶ月ほど間が空きましたが、この背景には2020年8月10日~にかけて世界的に発生したインデックスバグの影響もあったのではないかと思います。
8月にあった世界的な不具合については下記のブログで触れています。
この際には思わぬ副産物がありました。
この後9月の終わり頃、連休中に小規模なバグ?のような動きも確認されており、その頃を境に新規に公開したコンテンツが中々インデックスがされないという事態も起きていました。国内の特定のASP、ECカートサービスではサーチコンソールのリクエスト機能を用いても2週間~最長1ヶ月近く検索結果に出ないことも確認しています。
そして、10月14日以降、サーチコンソールのリクエスト機能が無効になっています。
当初の予定では3~4週間で復活すると言われていましたが、アップデートのあった12月4日現在も無効のままです。
ただ、Googleのジョン・ミューラーさんなども「URL 検査ツールからのインデックス登録リクエストができなくなるだけで、通常のクロールやインデックスには影響はありません」とツイートしており、9月末頃から確認されたインデックスの不具合も10月には解消されていました。
ただ、この際にもサイトマップが作成・送信されているサイトとそうでないサイトでの差は感じましたので、やはりサイトマップは適宜生成して、サーチコンソールから送信しておくことはおすすめいたします。
アルゴリズムアップデートを受けてWEBサイトはどうなった?
弊社、ユウキノインで伴走しているサイトでは、ロールアウト直後約80%のURLで下落が確認されましたが、その動きは現時点ではごくわずかです。
弊社で伴走するサイトはECサイトが多く、順位が下がったURLが多いのも事実ですが、通販系で狙っているクエリで上位に来ているものは、楽天市場、amazon、ヤフーショッピングストアなどの大型モールや、価格.comのようなポータルサイトが多く、アップデート直後の動きとしてはこれまで通りではないかというのが所感です。
今後数日かけて、本来評価されるべきページが元の順位に落ち着くのではないか、と希望的観測も含めて考えています。
詳細はロールアウトが完了し、寄せたり返したりする順位の波が落ち着いてからとはなりますが、今回のアップデートも、どちらかというとこれまでコンテンツマーケティングを重ねてきたがなかなか日の目を見なかったようなサイトが恩恵を受けるのではないか?と感じています。
たとえば下記のサイトのアナリティクスでは、アップデートの恩恵を受けたことがはっきりわかる動きをしています。2019年コアアルゴリズムアップデートで急激に検索順位が上がり、アクセスが激増しました。広告運用は一切なく、SNSでバズったわけでもありません。
サイトをオープンして1年半あまり、コツコツとコンテンツを更新し続けた結果、爆発的にアクセスが増加。2019年と2018年の同日比は10倍になっています。
今回のアップデートでも、どちらかというとこうしたこれまで草葉の陰に隠れたサイトが日の目をみるような感じではないかなと感じています。
なぜ、そう思うか?
冒頭にご紹介したGoogle金谷さんのツイートに貼られているリンクは、Googleウェブマスターブログに飛んでいますが、その記事はこちらです。
読んでいただくとわかりますが、「Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきこと」として、ダニー・サリバンさんが投稿した記事の日付は2019年10月1日のもの。GoogleSearchLiaisonのTwitterでシェアされている原文の記事も同様です。
ここから読み取るに、今回のコアアルゴリズムアップデートも「YMYL」や「E-A-T」などの概念もそのままにチューニングに近いアップデートだったのではないか?と考えており、今回のアップデートにより弊社で伴走しているサイトで多少の浮沈がしたコンテンツでは、それらを犯す行為はなんらしておらず、むしろその上位に食い込んだサイトよりも専門性、権威性、信頼性は担保されているものだと思います。
【結論】やることは変わらない。慌てず騒がずコツコツと。
8月の世界的なバグ、9月のインデックスバグなどが続き、もしかすると年内にはアップデートはないのではないか?という意見が多くありましたが、twitter上でGoogleのジョン・ミューラーさんが「ちゃんと決まったわけではないので、決めつけないほうがいいよ」というやり取りをしていることもありました。
ざっくり言うと
ワイら「なぁせんせ、言うて年内にアプデするんやろ?」
Gせんせー「12月とか歳末商戦やん?」
ワイら「じゃあ、せぇへんの?」
Gせんせー「いや、ちゃんと決まってないけど」
ワイら「やっぱりするつもりやんか!」
Gせんせー「言うて4日から楽天スーパーセールとかあるしなぁ」
ワイら「信じるで!?」
Gせんせー「0時!アプデしたったでぇー!」
ワイら「ファー!!!」
みたいな、まるで抜き打ちテストを行われた生徒のような気分もしないでもないですが、先の通り、基本指針はこれまでと同じだよという記事をGoogle関係者の方々がしているので、コツコツと愚直にしてきた方がやり方を変える必要はない、と感じています。
2021年3月のMFI移行、5月頃に実装予定とされるコアウェブバイタルの評価、あるいは当初11月にテスト開始とされていて、現状遅れているPassageーBased-Indexingなど気になる情報が控えていることで、過敏になるのも無理はないのですが、PassageーBased-Indexingが実装されても「やることは変わらない」と思います。
今回のアップデートが「激しいもの」という見解の一つに大きなジャンル・大規模ECサイトが検索順位を失ったケースもあるからという意見も見かけました。
ですが、弊社でお手伝いしている中で、月商億を超える規模のECサイトが最上位を獲得している2,220万件ヒットの単一のビッグキーワードや業界で国内最大手のECサイトの4,000万件ヒットの単一のビッグキーワードなどは全く順位を落としていないことも確認しています。
こちらも、ケースバイケースという感じで、断片的な判断で今回のアップデートはまだ「激しい」とも「穏やか」とも言えないと考えています。
今回のアップデート初日、多少の動きはありましたが、急浮上したページ、圏外にぶっ飛んだページは微量であることもそこに繋がります。
むしろ先の仕様変更などを踏まえた2021年の最初のアップデート(3月頃?)の後が大事な気がいたしますね。
僕のSEO、コンテンツマーケティングの考え方や手法、事例については「ECの未来」の対談をご覧いただければ幸いです。