アナリティクスで臥竜鳳雛を見つけたい話。コロナ禍で元気だったECサイトの傾向。

コンテンツやSNSでの発信はもちろん大事だけれど、暗闇に投げた石がいきなりコツンという音を出すことはなくて。

逆に最初にラッキーストライクで音を出しちゃった人は1/1の再現性に囚われて内巻きに混乱しがち。
そしてこんなはずじゃなかったと蹉跌をきたし踏み出す方向を見失うことも。

見えないどこかに投げつづけた石がコツンと何かに当たったのか、チャポンと水面に落ちた音だったのか耳を澄ませ、
そこまでの時間や距離、その音はどんなだった?というところをしっかり看視して、
その音の方向に走っていく。

そして音を鳴らした人=お客さんととことん対話をすることにより、またお客も石を投げかえしてくれることが増えるかなと。
SEOは前衛アタッカーと思われがちなのですが、お店がどうしていくかの戦列をコントロールしていくために必要なコマンダーに近くて。
継続的な売上につながるアタッカーはもう少し細分化したところに居ます。

一撃必殺で仕留めるスナイパーもいれば、知らないうちにコンバージョンを取るアサシンのようなクエリもあります。

これだけは上位にいれば大丈夫という、ガンガン射止める撃墜王みたいなものもあります。
アナリティクスで特に注意してマルチチャネルのコンバージョン経路をみるのですが、
そのチーム全体の兵站を整えるタンクがいたりします。
サイトの中の穴を見つけるヒーラーもいます。

エースストライカーやスラッガーではなく、時々ライン際を駆け上がり、颯爽と得点をかっさらうDFや、強打者の2番とか曲者の9番とか、そういう存在がアナリティクスには眠っています。

最近では先発から2イニング程度投げるオープナーという存在もありますが、ああいう変則にリズムをつくる存在が僕は好きです。

彼らは常に派手さを持っているわけではありません。
ゲームの中で記録がつきにくいポジションです。

でも、そういうカードを持っているお店こそ、この数ヶ月元気だったかなと感じます。

SEOと並行して、今、力を入れているのはUGCで、
コロナ禍以降、スクリーンタイムが増えた時、このうねりはとても大きく数字にもでました。

ユーザーが能動的にどれだけSNSに投稿してくれるような要素を提供できるか、というところにあり、
実際にメーカーやブランドが発信するSNSのコンテンツのインプレッションの伸びがSNSの普及によって横ばいになりつつある一方、UGCはむしろ拡大し、UGCが増えると公式のフォロワーが増えるんです。
不思議。

アナリティクスやサーチコンソールで見るべきは多い少ない、増えた減ったが見やすい上澄みではなく、
サイトの奥底にる臥竜鳳雛だったりするんですよね。

この記事を書いた人

酒匂雄二(さこっち)

株式会社ユウキノイン代表取締役。大阪府吹田市の生まれ育ち。大阪・関西を中心に中小企業、ECサイト(ネットショップ)のSEO、検索対策、WEB集客、SNS活用、コンテンツマーケティング、クラウドファンディング活用を支援しています。EC講座の講師やセミナー・イベント登壇もしています。
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