SEOは死んでない。オワコンでもない。
2010年516回
2016年1,653回
2018年3,234回
4年間で6倍。これは上記の記事で言及されているGoogleのアップデートが1年間に実施された回数。
Google SearchLiaison で大々的に発表されるコアアルゴリズムアップデートとは別に、日常的なアップデートがあるため、この数字に驚く方も多いかもしれません。
2019年の数字は見当たりませんが、近年の伸び方をみていると、今も検索エンジンのアップデートの回数は増えていると考えるのが自然です。
ネットの掲示板では「Googleがポンコツになった」というスレッドを見かけることもありますが、これがまさに進化している姿なのだと感じています。
間違ったり、精度が向上したり、少年漫画の主人公のように僕は感じています。
そんな正誤を繰り返す状態に「SEOはオワコン」という方もいます。
でも、僕はそうではないと思います。
SEOは真の意味で最適化を目指している。
SEOは死んだという人もいます。
繰り返しますが、終わっても死んでもおらず、変化を続けているのだと感じます。
ただ、YMYL、E-A-Tといった概念から、ブラックハットと呼ばれるような「検索対策」は根絶に向かっているのではないかと感じます。
EC黎明期、2000年代前半~には「白背景に白文字」「ページの本文すべてをH1で記述し、CSSでコントロールする」といった、なんともトリッキーな手法がECのメーリングリストに配信されていたのも憶えています。
2016年、コラムニストのステファン・スペンサー氏はこう記しています。
「SEOは死んでいない。ただ、色々な姿に変化するだけ」
4年前の言葉ですが、先を予見していたものだと思います。
当時はパンダアップデート、ペンギンアップデート、さらにはベニスアップデート、ハミングバードアップデートなどなど様々なアップデートの記事が氾濫していましたが、今はシンプルにアルゴリズムアップデートとして語られています。
「SEOは検索エンジン最適化であり対策ではない」
便宜上、「検索対策」という言葉が通りがよかったりするので、使うこともあるのですが、
セミナーの冒頭で「あまりこの表現は好きではないのですが」ということを付け加え、上記の通りお伝えすることが多いです。
SEOは検索エンジン最適化であり、検索対策ではない、と。
企業、店舗が顧客に提供できることを唯一無二の言葉で発信していくだけという、実はとんでもなく愚直でコツコツと行う作業がSEOのテッパンであると感じています。
情報や商品を探している顧客(潜在顧客・見込み客)に対して
「あった!」「わかった!」「買えた!」
そんなとてもシンプルで嬉しい感情を叶えることができるコンテンツを持つことが真のSEOであるというのが僕の考え方であり、伴走させていただいているECサイトや企業さんにもお伝えしています。
上図は、あるECサイトのサーチコンソールの検索パフォーマンスの動きです。
2018年の11月23日にデイリーのクリック数が41であるのに対し、
2019年10月23日には3,178を記録しています。
約80倍です。
僕がお手伝いに入ったのが2018年5月半ば。
この前後のアップデートに乗り、アクセスが激増しています。
もちろん、クリック数が80倍になったからといって、売上は80倍になるなんて夢のような話はありません。
行ったことはとてもシンプル。
既存のコンテンツをアナリティクスのランディング数順に並べ、上位から修正を施していっただけです。
・当該コンテンツに訪れる人の検索意図を汲み取る
・そのユーザーが求めている情報について掘り下げる
・欲しがっている情報の網羅性を高める
・購入を検討擦る商品があれば、そこまでの導線を簡便化する
・表記ゆれ、関連語を追加する
・サイト内の関連コンテンツとの内部リンクを張り巡らす
行ったのはこれだけです。
リスティング広告類は一切行っていません。
初めて家に訪れたお客さんに対して、お泊りいただくのはここ、お手洗いはここ、というように家の構造をわかりやすくし、迷子にならないようにするだけ。
お客さんのことをしっかり見つめ、お店に対し何を求めているのか?
そのことを考えてコンテンツで表現するだけ。
売ろうとしてはだめなのです。売りつけるなんてもってのほか。
最初の購入を獲得しようと煽って煽って、期待を裏切る、
商品が届いた時にはがっかり・・・
こういう経験をみなさんもされたことはないでしょうか?
そういったECサイトのレビューでは
「想像以上に小さくてびっくりした」
「実物と色が違いすぎる」
という書き込みが並ぶのも珍しくありません。
背伸びはナシ。等身大でありのまま、会社のこと、お店のことを伝えるだけ。
SEOは難しくないのです。
あれなんやねん?を表現する。
2016年に公開されたアニメ映画「聲の形」では、題名の漢字が読めないことから、ユーザーが似た漢字を当てて検索したところ、ことごとく公式サイトがヒットすることが話題になりました。
「蟹の形」「蝉の殻 映画」
かなりズレた検索クエリでも、聲の形の公式サイトがヒットすることが話題になり、GoogleのAIが凄いとtwitterなどで賑わいました。
現在も「形のなんとか」で聲の形の公式サイトがトップにヒットします。
この仕組については書き出すと長くのなるので割愛しますが、
ユーザーの「あれなんやねん」を書き出していくことが重要であることの一端が伺えます。
まるで人間同士の「あれなんやった?」みたいなやり取りで正解へ到達するような感じですね。
「ラグビー日本代表のヒゲのキャプテン」と聞けば、多くの方が「リーチ・マイケル」と答えられるでしょう。
少し雑な言い方ですが、現在の検索エンジンの検索結果の導き出し方もそれに近いと感じていただければ、と。
SEOは死んでない。変化を続けるだけ。
AI(RankBrain)の進化、ユーザーが手にするデバイスの変化、ライフスタイルの変化によって、検索エンジンや、SNSの関わり合い方、立ち位置は変化し、SEOのあり方も変化し続けているだけなのではないでしょうか?
それでも「SEOはオワコン」そんな風に言われることもあります。
でも、僕はそうではないと確信しています。
絶対もないし即効性もない(ことのほうが圧倒的に多い)
それでも僕らはお客さんの想いに寄り添いSEOを続けていきます。
そんな2020年の展望と、この半年で起きたこと、実際に自分が携わりSEOで成功した事例を
3月5日東京、6日大阪で、フューチャーショップさん主催のセミナーでお話します。
ぜひ、ご参加ください。お待ちしています。