2019年3月から、2021年までの2年で、セルフ式の讃岐うどんのチェーン店はなまるうどんのかけ(小)162円から240円に値上げされました。
値上げ額は78円も2年で1.5倍の価格になっています。
2021年10月から、山崎製パンは和洋菓子各種を平均7%値上げすると発表。
異常気象等による穀物、乳製品の原材料高騰に連鎖していますが
誰かが我慢をして価格を抑えるということは本来あってはならないことですね。
賃金が上がらないから価格を下げるデフレーションに長らく浸かっていた日本ですが、賃金は上がらず、ゆるやかに物価が上がってきているスタグフレーション完全に足を突っ込んでいると感じます。昨年のコロナ禍以降、その動きはますます顕著になってきているとも。
ですが、なぜかデフレという言葉ばかりが先行していて、スタグフレーションという言葉は見かける機会が圧倒的に少ない気がします。
それでも値上げに対する反発は大きくはなく、
「安い物には裏がある、誰かが犠牲になっているかも」
と気づき、考える消費者も多くなってきたのではないか、という気がします。
悲しいかな、日本製品の劣化コピーがamazonなどで売られ、レビューが荒れ、SNSでも度々炎上する商品を垣間見る機会も増えたことも後押ししているかもしれませんね。
多くのECサイトをみていて感じたことが表題の
「使いやすさは美しさに勝り、欲求は使いづらさも超える」
です。
もちろんGoogleに評価されやすいサイト構造があるのも事実ですが、何より使いやすさ。
アクセスしたお客さんがランディングしたページから3~5秒でさらに目的のページにたどり着けるか。
これが命運を分けるラインだと感じるようになってきました。
そんなバカなと言われるかもしれませんが、商品やお店の魅力を訴求できているサイトは、作りが古くても買い物がしづらくても売上につながっていると感じます。
予算の関係で、ECサイトは数年前に作られた状態のまま放置。それでも、コンテンツを始めて1~2年で急激に伸びたサイトもあります。
昨年から客単価が26%も上がったサイトもあります。
客単価5,000円として6,300円ですね。かなり大きいです。1日10件の受注でも月に40万円近い売上の差になりますから軽視できない数字になりますね。
お客さんの「これください!」を見事に刺激できたサイトに使いやすさが加わり、コアウェブバイタルを踏襲し、構造化データなどを入れたサイトこそ最強ではあると思いますが、SEOからの話で言うと、サイトの美しさは二の次。
まずは「これ欲しい」状態のお客さんをお店に招き入れられるか
(検索・SNS・広告の流入)
「これはいい商品だわ!買う」と魅せられる「情報や画像」
そして「これください」という買い物のしやすさ、その際の表示速度。
「デザイン」は見た目の美しさだけではなく、お客さんが気持ちのいいお買い物ができるか、商品が届くまでのワクワク感、箱を開けたときの感激。
そして食べる、身につける、使ったときの成功体験、達成感、その全てをつなげることが「ECサイトのデザイン」ではないでしょうか。
言うは易し、行うは難しですが、いつも繰り返す話。
「値下げはいつでもできる」です。
まずは、買いたくなる訴求、商品の魅力をちゃんと語れているか!?ですね。
そして、作り手も売り手も買い手も、誰も犠牲にならないお店づくりですね。