2023年8月のGoogle コアアップデート初動の所感。【August 2023 Core Update】

2023年では2回目、5ヶ月ぶりのコアアップデート

2023年8月23日の午前2時39分(日本時間)に、Google Search Central公式Twitterでコアアップデートのリリースを発表しました。

2023年8月23日にGoogleの公式Xにてコアアップデートの開始がアナウンスされました。

前回のコアアップデートは2023年3月15日に発表があったため、5ヶ月、163日ぶりのアップデートとなります。前回3月のアップデートが183日ぶりでしたので、おおよそ半年、いつもと変わらない間隔だったのではないかと感じます。

以前はコアアルゴリズムアップデート、コアアップデートという表現が入り交ざる感じでしたが、今回も公式X(Twitter)が「コアアップデート」を用いており、一部でコアアルゴリズムアップデートの表現が見受けられますが、多くのSEO各社、コンサルタントのみなさんもコアアップデートと呼んでいる印象です。

昨年ぐらいまでは、コアアップデートが来た!と騒ぎ立てるようなツイート・ポストも散見されましたが、私のタイムラインではほぼ見かけることはなくなりました。

健全なサイト運営・SEOを心がけていれば、さほど心配することはないことが浸透しつつあるのではないかと感じます。また今回もこれまで同様に展開の完了までには最大で 2 週間かかり、一波、二波と何度か大きな動きがあるので、最初の大きな動きは週明け(8月28日週)にかけて来るのではないかなと思われます。

2023年8月のコアアップデートの初動

当社ではアパレル・グルメ・雑貨などのECサイトを中心に、製造業、金融、製薬、医院までYMYL領域を含む100サイトほどのアナリティクス(GA4)とサーチコンソールの閲覧を共有いただいております。前回、2023年3月のコアアップデートでは、YMYL領域のサイトでの初動が大きな印象でした。その時の所感は下記のブログにまとめています。

2023年3月のコアアップデートでは医療や金融などYMYL領域で初動が大きかった印象。

今回もややYMYLでは動いてるかな?という印象ですが、まだ日常の変化と大差ない印象です。
ただ、当社で視ることのできる範囲では、コアアップデートが始まり急激に動いたというよりも、コアアップデートの数日前から少し大き目の動きが確認されます。

下図はその動きの特徴的な一つですが、下位から急浮上というわけではなく、ベスト10に入るか入らないかで行ったり来たりしていたページが、スッと5位圏内に浮上しています。

ですが、動き出しはコアアップデートより前の8月15日頃から。同様に15日頃に浮上したページがそこそこの数見受けられており、今回のアップデート1週間ぐらい前からの動きの方が大きかった印象です。(当社でサイト分析を行う中において)

アップデートの1週間前、8月15日頃から浮上を続けるページが見受けられました。

一方、クロール、インデックスされないページが急増

公開したコンテンツがクロールされない、インデックスされない事象が急増

これはコアアップデートとは少し話が変わりますが、皆さんご承知の通り、Googleなど検索エンジンは、世の中のコンテンツすべてを検索結果に反映しているわけではありません。

公開すれば検索結果に出ると思い込み、商機を逸したケースのご相談が今月初めにありました。
ECサイトも複数展開される、メーカーさんでしたが、
「商品が全国ネットの番組で紹介されることになり、コンテンツもつくって備えたところ、卸先からは発注が来るのに自社ではあまり売れなかった。なぜか?」というご相談でした。

ものすごく単純で「やっぱり」なのですが、そもそも、この記事がインデックスされてなかったのです。放送が終了し、2週間以上経過した相談当日でも。

まさに書きっぱなしコンテンツの典型でした。

書いた後、
・インデックスされているか
・どんなワードで上位にヒットするか
・Search Consoleからもチェック
・Discoverはされたか

という本当に基本中の基本を疎かにしているお店は意外と多いです。

外部ライターさん、特にクラウドソーシングで依頼しているところほど顕著で、過去にはライターさんが酷似した記事を別会社に納品していたことが判明したケースもありました。

Google検索セントラルブログにもある通り、AIが書いたコンテンツ自体が禁止ではなく、人であろうとAIであろうと「制作方法を問わず高品質のコンテンツを評価」と明記されています。

コンテンツの作成方法を問わず、Google 検索で成功を収めるには、E-E-A-T の品質を満たすことが大事

Googleの公式見解を踏まえると、今回のライターさんの記事はE-E-A-Tが十分に満たされていない品質の低い記事と判断されたとも考えられます。

このECサイトさんのコンテンツをチェックしたところ、直近20件ほどの記事のうち、インデックスされていたのはわずかに2件だけでした。

せっかくの記事も検索結果に反映されていいないのであれば、なんのためのコンテンツか、なんのためにライターさんにお願いしたのかわからないですよね。

今回のケースを受けて、改めて人かAIかではなく、高品質なコンテンツを作成する重要性を痛感しました。

6月に参加した、GoogleのSearch Central Live Tokyo2023のレポート記事にも書いていますが、「Write for your users, not Search.」=検索のためでなく、ユーザーのためにコンテンツを作成します。という言葉をGoogleの方が何度となく仰っていましたが、まさにその通りなのですよね。

コアアップデートで一喜一憂するのではなく、検索エンジンファーストではなく。
皆さんの会社、お店のお客さんの方をしっかり見つめて、コンテンツを作成、発信してください。それがコアアップデートでも揺るがない強く愛されるサイトになるのではないかと思います。

また、今回のコアアップデートの展開が完了した際には、まとめ記事を書こうと思います。

GoogleのSearch Central Live Tokyo2023のレポートは下記からどうぞ。

GoogleのSearch Central Live Tokyo2023 の質問の多くはやはりAIでした。


この記事を書いた人

酒匂雄二(さこっち)

株式会社ユウキノイン代表取締役。大阪府吹田市の生まれ育ち。大阪・関西を中心に中小企業、ECサイト(ネットショップ)のSEO、検索対策、WEB集客、SNS活用、コンテンツマーケティング、クラウドファンディング活用を支援しています。EC講座の講師やセミナー・イベント登壇もしています。
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